劇「あさひ家の運命」クイズインタビュー

保健集会2003


今年の保健集会は、11月8日の「よい歯の日」にちなんで、11月に催しました。
10月に後期の委員会メンバーが決まったその日から、少しずつ企画・準備を進めていきましたが、結局11月21日の本番まで、わくわくドキドキの連続でした。
 
                                   
=プログラム=
  1. 始めの言葉
  2. 劇「あさひ家の運命」
  3. クイズ
  4. インタビュー
  5. 終わりの言葉


劇「あさひ家の運命」



司会:これから、げきをはじめます。しずかに 見てください。BGMここは、岡山県旭町の旭さんの家です。ちょうど日曜日のお昼ごはんがすんだばかりですが、いつものようにけんかがはじまっています。いったいどうしたのでしょうか。見てみましょう。

母:ごはん食べたんだから、ハミガキぐらいしなさい。

しょう子:やだ!

母:もう、むし歯になってもしらないわよ。

父:そうじゃあ。なくようになってもしらんでえ。

しょう子:むし歯にならないからいいもん。私の歯は、じょうぶだから、だいじょうぶー。

司会:といって、ゆうことをききませんでした。ところで、旭さんのおうちには、もう一人子どもがいます。しょうちゃんは、どうしているでしょう。

しょう子:ごちそうさまでした。私は、むし歯になったらいけないから、歯みがきしよう。

父:おまえはええ子だなぁ。同じきょうだいでもちがうもんだなあ。

しょう子:そうそう、ちがってあたりまえ。それに ふつう、お昼ごはんのあとなんか、歯みがきしないって。

しょう子:ああ、すっきりした。(かがみをみながら・・・)じゃあ、どこか遊びにいこうかなあ。いってきまーす。

といって外に遊びに行きました。
何日かがたって。
ある日の夜、ここは、しょう子ちゃんの口の中です。
あっ、何の音でしょう? (効果音)

むし歯菌@:(歯のうらにかくれていたバイキンがあらわれる。)
ひゃあー、こいつの歯は、きれいだな。
何にも、ええもんはなそうだぜ。

むし歯菌A:そうだなあ。何にもないなあ・・・・・。
あっ、見ろよ。あった、あった、あったぜ。
けっこう歯のうらには、おれたちのごちそうをのこしてくれているぜ。

むし歯菌B:おっ。こっちにもあるぜ。うひひひ・・・・歯と歯の間、歯とはぐきのさかいめにもかくれるじゃないか。しめしめ・・・

むし歯菌C:おい、はやいとこやっちまおうぜ。

むし歯菌たち:おう。

司会:どうやら、いっけんきれいにみえたしょうちゃんの口の中にも、むし歯のバイキンたちの大好物がのこっていたようです。バイキンたちは、大好きな食べカスを材料にして、白くてネバネバした歯垢をつくります。それが、むし歯の原因になるのを、知らなかったのでしょうか? 
BGM
そうして、次の朝になりました。

しょう:あ、歯が痛いよー。

司会:あれえ、しょうちゃんは、食べたらすぐにはみがきをしているいい子なのに、どうしたのでしょう。

母:おまえは、よく歯をみがいているのに、まあ、こまったわねえ。

父:おいおい、だいじょうぶか?みがきようがたりなかったのかなあ。ところで、おまえは、どうだい?

しょう子:平気、平気。だいじょうぶ。

司会:しょうちゃんは、むし歯になってしまったのでしょうか。
しかたなく、お母さんは、しょうちゃんを歯医者につれて行きました。場面をかえる(歯科医院)

歯医者さん:はい、次のかた、どうぞ。

母:先生、よろしくお願いします。

歯医者さん:おやおや今日は、どうしたのかね。
しょう:歯をみがいているのに、歯が痛くなっちゃた。エーンエーン。

歯医者さん:泣いているばあいじゃないぞ!どうれ、お口をあけてごらん。わあ、やっぱり 小さなむし歯ができてますな。でも、かんたんになおりますよ。(治療をする)
はいおわりましたよ。いたくなかったでしょう。じゃ、おだいじにーーー! オーッホホホ・・・

司会:どうやらしょうちゃんのむし歯は、ごく軽いもので、たった1回の治療でなおってしまったようです。よかったですね。
でも、ちゃんとはみがきをがんばっているしょうちゃんがむし歯になって、なまけているしょう子ちゃんがなんでもないなんて、人生ひにくなものですね。
 でも・・・・(BGM)
あれから50年の月日がたちました。みなさん、この人はだれだと思いますか?
子どもの時からはみがきをよくしていたしょう子ちゃんです。今では、もうおじいちゃんになっています。

しょう:(ゲートボールのスチックをながめたり、ふりながら・・・)
ああ、あしたは、だいじなゲートボールの岡山県大会じゃ。
がんばって、優勝せんといけんなあ。よっしゃー・・・(アドリブで、)
わしゃあ、子どもの時から歯みがきをしょうったけえど、やっぱり、ちょっといいかげんじゃったのじゃろうなあ。一度むし歯になってしもうたんじゃ。じゃあけど、それからというもんは、前よりもようていねいに歯をみがくようにしたんじゃ。おかげで、年をとっても元気でおれるんじゃ。

司会:みなさん、ほんとうにしょうじいちゃんは、健康だし、見た目も若いですね。
それに80才まで、入れ歯にならずに自分の歯を20本のこして、ハチマルニイマルの目標をクリアーしようとはりきっています。なんでも、そうすると岡山県の知事さんから表彰してもらえるそうです。
では、もうひとり、しょう子ちゃんは、どうなっているのでしょう。

しょう子:先生、わしゃあ もう、よわりました。

歯医者さん:ほう、どうしましたか?

しょう子:じつは、先生。わしは、なあ。子どものころから ええように歯をみがかんでも、むし歯になったことがなかったんじゃ。
じゃけど、このごろ 口がいとうてなあ。歯もぐらぐらしてきて、ごはんもええようにかめれんし。こまりよるんじゃ。

歯医者さん:どれどれ、見せてください。(みんなにも見せる)
ほ、ほう。これは、たいへん。歯周病というはぐきの病気におかされていますぞ。このまま、ほっておくと、歯がぬけてしまいますよ。
まあ、だいじょうぶ。いい入れ歯をこしらえてあげますからね。こんなのは、どうです? いいでしょう。

しょう子:そ、そんなこと言わないで、たすけてください。
入れ歯は、いやですよ。

歯医者さん:それなら、まずは、なぜ歯周病になるのか ちゃんと勉強してください。
これから、ゲストを呼びますからね。歯周病のメカニズムについて、
説明してもらいます。

司会:では、ゲストのみなさんを紹介します。こちらへ、どうぞ。

歯周病菌@:やあ、旭小みなさん こんにちは。 ぼくたちは、ある意味 むし歯キンよりもつよい歯周病キンです。

歯周病菌A:じゃあ、さっそく なぜ歯周病になるのか お話します。
いいですか?これは、旭さんの歯の模型です。どうですか、歯は、きれいでしょう。

歯周病菌B:でも、歯ぐきをよく見てください。健康な歯と歯ぐきとくらべてみましょう。健康なはぐきは、ピンク色でよくひきしまっていますが、
旭さんの歯ぐきは、赤くはれあがっていますよね。
この状態で、もうすでに歯肉炎になっているということなのですが、これは、歯とはぐきとのさかいめにたまった歯垢の中のバイキンがだす毒素のせいなのです。

歯周病菌C:そのまま、ほっておくと 今度は、ふつうのバイキンではなく、さらにパワーアップしたバイキン、つまり私たち歯周病菌の出番です。ぼくたち歯周病キンが、なぜふつうのバイキンより強いかというと、酸素が少ないところでも、パワーがおちないんです。だから、いくらでも歯ぐきのおくの方にもぐっていって、はぐきをズタズタにできるのです。

歯周病菌:だから、ひどくなると、こんなになります。
ほら、こうなると、もうだめです。歯がぬけてしまいます。

歯医者さん:あさひさん、なぜ歯周病になるのかわかりましたかな?

しょう子:ああ、よくわかりました。バイキンがわるいんですな。
そしたら、バイキンをやっつけたらいいのじゃな。

歯医者さん:そうそう。バイキンは、歯垢のなかにいるんですぞ。歯垢は、バイキンのかたまりだと思って、はみがきでやっつけなさいよ。

しょう子:先生、ようー わかりました。がんばって、はみがきをしますけえな。

司会: BGM これで旭さんのおうちのみなさんも、だいじょうぶですね。みなさんも、むし歯にも、歯周病にも、からだ全体の健康にとっても 歯みがきはたいせつだということがわかったでしょうか?それでは、これで 劇「旭家の運命」を終わります。次のコーナーの準備をしますから、しばらくまってください。