ほけん集会 2004

(1月20日 4校時)




今年の集会は、給食週間にちなんで、給食委員会とのコラボレーションでした。ここ何年かは、保健集会といえば劇というイメージが定着しているのでしょう。準備期間が短いというのに、委員全員の希望で劇をやろうということになったのです。ストリーについては、ほとんどAさんのアイデアを採用していますが、熱心ですばやい仕事ぶりに本当に感心しました。台本はすんなりできあがったものの練習その他では、とても厳しい状況でした。なにしろ、かぜのシーズンです。全員そろった本格的な練習ができませんでした。でも、なんとか本番は、フルメンバーでのぞむことができ、それぞれの自己評価で80点以上のできだったということです。

ナレーター:ここは、中田りょうくんの家です。りょうくんは、今夜もよふかししているようです。ちょっとようすをみてみましょう。(ゲームにむちゅう・・・・・)ゲーム音(そこに、父登場。)
おとうさん:おいおい、またゲームかあ。ええかげんにせんと、目がわるうなるで。それに、ねぼうして学校におくれるで。
りょうくん:いいの、いいの。
おとうさん:あっそ。そんなこと言って、あとでとりかえしのつかないことになっても知らんで。
ナレーター:りょうくんは、そんなこと言われても、やめるようすはありません。それどころか、こんどは、ふとんの中でマンガを見はじめました。ほんとうにこまったものです。
りょうくん:(マンガをいちおう読み終えて・・・)あ〜あ、おもしろかった。ほんじゃ、まあ、そろそろねようとするか。

ナレーター:やれやれ、りょうくん、やっとねましたね。おやおやだれかがきましたよ。(ウイルス登場)あのう、みなさんは、もしかしてかぜのバイキンさんですか?
インフルエンザC:いあや、単なるかぜのバイキンじゃあ ありません。もっとすごい、ウイルスっていうんです。
インフエンザA:まっ、インフルエンザウイルスの仲間だけど、ぼくは、そのなかでも、今はやりのA型インフルエンザウイルスなんだよね。どう、どことなくかっこいいでしょう。
インフルエンザB:ぼくは、B型インフルエンザウイルスです。A型さんよりは、めだたないけど、結構しぶくて強いよ。
インフルエンザC:ぼくは、C型インフエンザウイルスです。知らない人が多いかもしれないけど、C型っていうのもあるんだよ。
トリインフルエンザ:ぼくは、トリインフルエンザウイルスです。トリから人へうつって、たいへんなことになったのを知ってる?もしも、トリから人へうつったあと、人から人へうつるようにパワーアップすると、新型インフルエンザの発生ということになって、たいへんなことになるらしいよ。あっ、こんなところに弱っている人間がいるぞ!
インフルエンザA:ちょうど、いい。
インフルエンザB:こいつの体をはかいしょうぜ。
インフルエンザCでも、だれがするんだあ・・・・。
トリインフルエンザ:う〜ん。
インフルエンザA:じゃあ、じゃんけんというのは、どうだ?
インフルエンザB:それが、いい。
インフルエンザC:じゃあ、じゃんけんぽん。(みんなでじゃんけんをして、ウイルスのだれか一人が勝つ・・)
インフルエンザA:よし、じゃあ、おれがやるんだから、ほかのみんなは、手をだすなよ。
インフルエンザB:わかってるう。
ナレーター:あらあら、りょうくんは、A型インフルエンザにかんせんしちゃたよ。さあ、これからりょうくんは、どうなるんでしょう。次の日、りょうくんは目がさめました。

おとうさん:(やさしく)りょう、もう、7時じゃけん起きろよ。(りょうくんは、ぐずぐずして起きようとしない・・・。)(こんどは、ねているそばに行って、きつく)りょう、りょう。はよう、おきー!
りょうくん:う〜ん。あれ〜、なんか頭いたいな。
おとうさん:うあっ、どうしたんで。熱をはかってみい。(体温計をだして、りょうくんにわたす。はかって、びっくり・・・)あら、まあ。40度もあるが・・・・、今日は学校を休んで、病院に行くか。
ナレーター:こうして、りょうくんは、おとうさんといっしょに病院にいくことになりました。
・・・・・病院・・・・・・

おとうさん:こんにちは・・・お願いします。
医者:どうしましたか?
おとうさん:あたまがいたいというので、熱をはかったら、40度ありました。
医者:そうですか。では、検査をしてみましょう。う〜ん、これは、A型のインフルエンザウイルスですね。
りょうくん:インフルエンザA型ってなんですか?
医者:インフルエンザ A 型というのは、こういうのだよ。(パソコンを使って説明)インフルエンザウイルスは、目には見えないのだけれど、顕微鏡でみると こうなっているんだよ。インフルエンザのA型は、なかでも一番症状が重くて、感染力(うつりかた)もはげしいよ。そして、B型の場合はA型より少し症状が軽いですね。 また、C型はあまり重い症状にならないんだよ。わかったかい?うん。
りょうくん:A型インフルエンザがそんなにこわいとは知らなかったなあ。
おとうさん:これからは、気をつけようね、りょう。
医者:では、お薬をだしておきます。でもね、薬だけにたよらないで、手洗いやうがいをしたり、よく寝なさいよ。あっ、そうだ。ちょうどいい。このスライドを見て、インフルエンザのことを勉強してください。(ここからは、医者とナレーターで説明する)

  • では、インフルエンザの効略法を考える前にインフルエンザとふつうのかぜのちがいを紹介しましょう。まず、熱のでかたのちがいです。ふつうのかぜの場合は、あまり高くはないですね。まあ、38度よりひくい場合が多いと思います。
  • それに比べて、インフルエンザの場合は、だいたい38度から40度ぐらいのとても高い熱がでます。だから、ふつうのかぜなら寒気はさほど感じないけれど、インフルエンザにかかると、ひじょうに強い寒気がします。
  • では、そのほかの症状では、何がちがっているのでしょうか?インフルエンザにかかると、頭がとてもいたくなったり、こしなど、からだのあちこちがいたくなります。
  • それにくらべ、ふつうのかぜでは、あたまもそれほどいたくないし、からだのいたみのほうもそれほどでもありません。うつりかたについては、くらべものにならないくらい、インフエンザウイルスの方が、スピードもパワーも強力です。
  • では、そんなに強いインフルエンザウイルスの弱点はなんでしょうか?弱点その1、それは、熱に弱いということです。だから、暑い夏には、インフルエンザがはやらなくて、寒い冬に流行するというわけです。それから、こんなこともあるのです。高い熱がでると、インフルエンザのウイルスは、弱ってしまいます。急に強い熱さましの薬を飲むと、かえってインフルエンザのウイルスはパワーアップするのです。つまり、インフルエンザにかかって高い熱がでるというのは、ある意味、防衛反応なのです。


  • では、その防衛システムの役わりをしているのは、何でしょう。それは、血液のなかの白血球です。じつは、この白血球のおかげで、ウイルスからまもられているのです。
  • さて、インフルエンザウイルスの弱点その2、それは湿気、湿り気に弱いということです。家では、部屋が乾燥しないように、加湿器をおいたりしますね。
  • ここまで、言うとインフエンザの攻略方法が何となくわかってきたでしょう。まずは、うがいやてあらいをきちんとして、インフルエンザウイルスを体の中に入れないようにしましょう。ときどき換気をして、インフルエンザウイルスをすいこまないようにすることもたいせつですね。
  • それから、さっき説明した白血球のやくめ、つまり防衛システムをより強力にすることもたいせつなのですね。そのためには、どうしたらよいのでしょうか?よく寝て、体そのもののはたらきを強めることも大切です。さらに白血球をパワーアップさせるのは、何といっても栄養がたいせつです。ビタミンA ビタミンB ビタミンC ビタミンE などのビタミン類やカルシウム むきしつ たんぱく質というような栄養をしっかりとることが、たいせつです。

  • たとえば、ふだんから次のような食品を食べている人の白血球はかぜやインフルエンザに負けないパワーがそなわっています。もしも、病気にかかってしまってもなおりがはやいというわけです。レバー、小松菜、にんじん、いちご、ブロッコリー、アーモンド、かぼちゃ、らっかせい、げんまい、えんどうまめ、納豆、ピーナッツ、ほうれんそう、アスパラガス、こうやどうふ、だいず、ひじき、さば、まぐろ、サンマ、いわし、かつお、ブリ、にぼし・・・・いろんな食品をバランスよく食べていると、インフルエンザに負けないパワーがつきますよ。
  • では、かかってしまったら、どうしたらよいでしょうか?今のところ、ウイルスを直接やっつける薬は、ほとんどありません。それは、ウイルスをやっつけるためには、かなり強い薬でないときかないため、人間までよわってしまったりするからです。だから、病院でもらう薬は、頭のいたみなどの症状をやわらげるくすりがほとんどです。つまり、インフルエンザやかぜにかかってしまったら、消化の良いものを食べ、あたたかくして、よくねることが一番だね。いろいろな話をしたけど、インフルエンザの攻略方法がわかったかな? うん、よくわかったよ。ほんとうに、ありがとうございました。みなさんは、いかがでしたか?インフルエンザのタイプをよく知って、攻略すれば、こわいものではありません。うがい・てあらい・すいみん・かんき・えいようの5項目をしっかりマスターしましょう。それでは、これで劇「インフルエンザに負けるな!」を終わります。


次は、クイズコーナーです。5年生の保健委員が中心で企画しました。
給食週間にちなんだ集会ということで、食べ物についての問題をいくつか出しました。