ログハウス建築状況
- 現地での生活と整地(再掲&加筆)
10月16日に4畳のおおきさの仮小屋
が完成。その小屋で生活をしな
がら1ヶ月契約でレンタルしたユンボー(パワーシャベル)をつかって
整地をしています。11月12日時点で電気、水道、電話がすべて使用
可能になりました。数日中に基礎造りに入ります。基礎のための資材は
ほとんど入手。ログキットは1月初旬に納品の約束ですので、今年中
にはーというより最低気温がコンクリートの凝固に支障となる2度以下
になるまえに基礎を打ってしまわなければなりません。なぜ1月初旬を
指定したかというと、本年度の太陽電池設置の助成金がもらえることに
なり、その条件が来年(1997年)3月10日時点で設置が完了して
いることなので、工程表から逆算するとそのあたりにはログ積みに着手
する必要があるのです。
さて仮小屋での生活ですが、一番問題なのはトイレです。ここは山です
ので、昼夜を問わず戸を開けると虫達がなにがうれしいのかわかりませ
んが、喜んで小屋に入ってきます。とくにカメ虫さんは侵入がうれしい
らしくちょっとゆだんするといっぱい入ってきます。いまは随分寒く
なってきたのでカメ虫さんの動きがにぶくなってきましたが、その替わ
りに夕方には蛾さんが突進してきます。そんなわけであまり頻繁に出入
りはしたくありません。また夜真っ暗な中をそのためにでていくのも
いやですし、さらに毎回たちションというのも現代人としては抵抗が
あります。そこで狭い4畳の片隅をさいて小用専用便器を小型のポリ
タンクを改造して設置しました。大きいほうはしかたなく外に
専用の
トイレをつくりましたが、単に穴を掘った上に丸太を数本渡しただけの
もので、いっぱいになったら別の場所に移さなければなりません。
三星産業というところが、電気炉をつかった焼却型のトイレを
ナサレットとかいう商品名でだしているらしいので、問い合わせてみよ
うと思っています。本番の方のトイレをどうするかも別の意味で大きな
問題です。生活空間を回りの環境からできるだけ独立させるためには、
それなりの処理をあらゆる排出物にたいして自分の生活空間内でおこな
わなければなりません。行政的には合併槽というのを推進していますが
補助をもらってさらに100万円程度の出費をみこまなければなりませ
んので、ちょっと考えてしまいます。そもそもコストをかけないという
のも今回の実験の目的のひとつですのでここはひとつじっくり取り組んで
みようと思います。
つぎに問題なのは風呂です。仮小屋はあまりに狭く、とても内風呂を
つくる余裕はありません。露天風呂は冬には寒すぎます。かといって
風呂棟をたてるのはあまりに時間と金がかかりすぎます。しかたがないので
この件はしばらくペンディングとし、数日に1度15kmほど離れた
ところにある”小森温泉”というところへ通うことにしました。1時間
500円(誰も時間など計っていないけど)ですが、行き帰りの手間を
別にすれば温泉気分はなかなかのものです。
3番目に問題なのは水滴です。暖房効率をあげるために高気密としたため
狭い部屋で発生した水蒸気はいずれにせよ温度差のある部分で凝結し、水滴
になります。このため内部にあるあらゆるものが湿っぽくなり、かびが発生
しやすくなります。この対策は相当徹底的にやらねばならず、やはり金と
時間がかかります。しかし対策せずにおくわけにもいきませんので基礎が
完成ししだい最も効果的かつ安価な方法をかんがえて対策することにし、
いまは水滴をぞうきんで拭き取りながらの我慢の生活です。
- コンクリート基礎
資金が十分にあれば石積みと置き石による基礎をやってみたかったのですが
ちょっと無理と思える状況ですので一般住宅と同じコンクリート布基礎を
採用することにしました。現在プロは金属性の型枠をつかっていますが、
のちのち資材小屋などに使いまわそうという意図から木製の型枠を自分で
つくります。ベランダの部分は独立基礎です。ベースコンの幅60cm、高さ
12cm。布基礎の高さ60cm、幅15cmです。全長は55mになります
ので60cmx180cmのパネルにして60枚以上、換気口用の箱抜きと
呼ばれる部分の細工も含めて75枚のパネルで構成します。
12月3日ベースコン用溝堀りと鉄筋組み完成、12月4日ポンプ車にきて
もらってベースコン打ち。生コン総量は5.5立方mでした。
12月9日に型枠を外し、こんどは基礎の壁部分と
ベランダの独立基礎部分の
壁部分の鉄筋組みと型枠の立ち上げです。
12月23日朝から生コン打ちの予定が、型枠の支保工といわれる補強工事
が不足と生コン屋さんに指摘され、生コン打ちを急遽午後に延期。午前中
生コン屋さんが補強工事をやってくれました。(旭生コンの坂本さん、伊藤さん
どうもありがとう。)コンクリートの充填時に型枠にかかる力は想像をはるかに
越えるものだそうです。特に充填時にバイブレータをかけるとプロがつくった
ものでも”バレる”ことがあるそうです。午後無事にコンクリート打ち完了。
生コン総量は5立方mでベースコンとあわせると10.5立方mを打ったことに
なります。これで基礎は一応完成。型枠を外して土を埋め戻した後、床下部分に
コンクリートをさらに打つことになるかもしれませんが。
- ログキット搬入
12月26日、家族、親戚、友人達が集まって25トンのラフタクレーン
(なんと4WS!)、5トンのユニック(クレーン付きトラック)を使って12m
と6mの2台のコンテナトラックからログキットを引き出して
現地へ搬入。
一梱包が3トン〜4トンのものが8梱包!作業は2日がかりとなりました。
3日目の朝、養生のためのブルーシート30枚を運び込んだ部材の上にかぶ
せて搬入作業を終了しました。御協力くださったみなさん、本当にありがとう
ございました。おつかれさまでした。これから300kgのクレーンをつくり
ログ積みをおこないます。
なお、資金、工期、メリットなどの面から、今回の太陽電池の設置は見送ること
にしました。もうすこしコストダウンがすすんでから考えようとおもいます。
現時点では25年以上たたないともとがとれない!ことになるのです。工事費
込みで4kw400万円(半額補助のため負担は200万円)はまだ少し高い
ようです。それまで少し別の面から光エネルーギー利用を考えてみたいと思い
ます。
- 経費
基礎づくりにかかった費用の概算は、
整地(ユンボー1ヶ月リース料・軽油): \200,000
小屋(1.8m(W)x3.6m(L)x1.8m(H)) : \100,000
電気・水道・電話 : \600,000
型枠木材 : \200,000
コンクリート(10立方m・ポンプ車) : \300,000
------------------------------------------------
合計 \1,400,000
またログキット搬入では;
整地(ユンボー1日レンタル) : \ 50,000
クレーン車(25トン1台・7トン1台) : \100,000
5トンユニック車1台 : \ 50,000
養生シート30枚 : \ 50,000
枕木その他 : \ 50,000
------------------------------------------------
合計 \ 300,000
概算総計で170万円ほどですが、実際にはこれに交通費、宿泊費、食費など
が必要だったのはいうまでもありません。これらの雑費のうち、交通費は厚木、
大阪、岡山を行き来する必要から相当高額となってしまいました。
さてこれからというときに、正月に雪道でチェーンをつけていてギックリ腰に
なってしまいました。さらに駄目押しで養生しながらネコのブラッシングをして
くしゃみをし、再度完璧にたてなくなるほど腰を痛めてしまいました。幸か不幸
か岡山の現地では大雪でとてもログ積みができる状態ではなくなったこともあり、
太陽電池のための期限のかせもなくなったことから、ログ積み開始は3月からに
してしばらく休養することにしました。その間にクレーンの設計と制作にはげみ
ます。
- ログ積み
1997年2月15日。やっと腰もよくなったようなので、2月17日よりログ
積みの準備に入ろうと考えています。スケジュールは、
2月一杯:型枠をはずし、それで資材小屋と風呂場をつくります。基礎を埋め
戻し、束石基礎をおいて防水コンクリート打ちます
3月前半:クレーンの製作と取り付け。
3月中頃:ログ積み開始!
3月END :ログ積み終了。棟上げ!
といきたいところです。
1997年5月9日。久々のアップデートです。旭町でもこのホームページをみた
いろんな人達から連絡をいただきました。
若い神主さん(現在26歳!)の矢木さん
http://www.lucksnet.or.jp/~yagi/yagi.html
レークサイドトライアルinアサヒの森岡さん
陶芸教室の大倉さん
私のログハウス建設にも多大な協力をいただいています。
そのほかにも地元の方々からいろいろと協力をいただいています。
みなさんどうもありがとう。これからもよろしくお願いします。
さて完成したと思っていた基礎ですが、束石とクレーンの土台の設置と床下防水の
ためにさらに基礎の内側にコンクリートを打ちました。床下防水については地元の
かたがたや大工さんたちにいろいろ聞いたところ、やはり防水コンクリートを打たない
とどうしても床下が湿気るということで、プラス10万円の出費をして基礎の内側全面
を防水シートでおおい、さらに5cm〜10cm厚のコンクリートでおおいました。
束石とクレーン用の土台は鉄筋を入れて補強し、10cm〜15cm厚の地中梁を巡
らせてあります。追加したコンクリートは3.5立方メートルでした。
3月には大倉さん、マー坊(義弟)
さらに近くの直木さん夫妻の参加を得てよう
やくクレーンが完成!
さらに4月からこれまで沖縄で陶芸の修行に励んでいた
淳貴君
(長男)が向こう3ヶ月
食事とビールを提供するからという約束とひきかえに
参加。現時点で4段目まで積み上げが完了、1階床の準備もほぼ終了しました。
新たな予定をさらに2ヶ月ほどオーバーしていますので、梅雨に入る前には棟上げ
までもっていきたいところです。
据え付けたクレーンは順調に作動。一日3段のペースでログを積んできましたが、
高くなるにつれ手間がかかるようになってきました。1.5mを越すと一日一段
のペースまで落ちています。それに雨の日が多く、なかなか段数が増やせません。
6月2日。淳貴君が参加して2ヶ月が経過。ログ積みは
17段目まで終了。
1階のテラスと2階のバルコニーを敷きおわりました。
四方の壁が2階の高さ
まで立ち上がったため、クレーンのブームを十分に振る事ができなくなり
ました。これからは積むべきログをいったんクレーンで2階にあげてから
手積みするほうが簡単になりそうです。ログの山は目にみえて減り、すでに
残り1/3を残すばかりです。すべてを積み終わった段階で棟木を上げる
のですが、棟木は相当重い(300kg以上!?)ため本物のクレーン車を
頼んだほうが賢明かもしれません。
余談ですが、生後3ヶ月ほどの子猫が住み着いてしまいました。我々にまと
わりついて離れないので仕方なくナコちゃんと名前をつけ、ネコまんまを
やっています。誰かがすてていったようです。どうもこの辺には野良猫や
野良犬が多いとおもったら田舎をいいことにわざわざ捨てに来るやからが
あとをたたないとか。心寒いはなしです。
7月エンド、やっとのことで棟上げ。結局4.5トンのクレーンを頼んで
棟木をあげてもらいました。直木さんの協力を得て3人で垂木を上げ、ようやく
屋根らしい趣がでてきたところで淳貴君はまたニライカナイ(海の向こうの
神様の住む土地=沖縄)へ帰っていきました。

今年は早い台風がすでに二つもやってきてログをべしょべしょにしていき
ました。かびが生えたり錆が流れたりでログはどれもみるかげもなく汚く
汚れてしまいました。残念なことですが今はもう諦めるしかいたしかた
ありません。
8月に入って淳貴君と入れ代わりに佳美はん(嫁はん)が19歳の若者二人、
大滝俊介君と藤村晏里(あんり)君を連れて参画。屋根と天窓、それに建具の
据え付けを手伝ってくれました。簡易水洗のトイレも作ってくれました。


章介さんはもっぱら命綱をつけて屋根仕事です。台風シーズンを前になんとか
屋根を完成させなければなりません。

9月に入って屋根は完成!佳美はんは厚木へ帰り、また孤独な作業をもくもく
とこなす毎日になりました。でも屋根ができたことで室内で雨に邪魔されずに
仕事ができるようになりました。2階のベッドルームの床をまずひいて、住まい
を小屋からそちらに移しました。なかなかムーディな部屋ができあがりました。


淳貴君の学生さんとは思えないほどの大量の家財道具もブルーシートの下から
屋根の下に移して一安心。意外にかびていないのが不思議といえば不思議でした。
10月1日現在の状況を写真でお知らせします。
東側
北東面2階
2階ロフトからアトリエを望む
(これだけは建具を入れる前の状態です)
東南面1階
2階バルコニー出入り口
荷物上げ下ろし用ウインチ
1階に床がひけていないのは、排水のための床下配管がまだ施設されていないから
です。最初からの問題だった排水の問題が未解決なためで、岡山県下では現時点でも
近隣の地主の方達の同意がないとたとえ合併浄化槽を入れようとも排水施設
を作る許可がおりないのです。特に廻りに田畑がある場合には感覚的な不快感が
あってなかなか同意がもらえません。まあ当事者としては当然のような気もします
ので少し気長にアプローチすることにしました。階段も床がひけないとつけることが
できません。この先はすべてこの件の解決にかかっています。アプローチのひとつと
して”毛管浄化法”なるものの研究をはじめました。
- 後日談(Mar.18,1998)
昨年(1997年)12月26日、ログキットの搬入日から丁度1年。この日を
もって一応の完成をあげました。1年前にログの搬入を手伝ってくれた仲間らが
集まって完成を祝ってくれました。ありがとう。1998年3月18日現在、風
呂にも入れ、
大きなテーブルと
椅子
も完成、もうすぐここでの本格的な生活が始
まります。ついでに内部の造作を紹介しておきましょう。
2階から階段を臨む。
1階階段を臨む。
台所です。
すべて電気の調理台。
トイレです。
お風呂です。
さて、みなさんが気にしてくれていた廃水処理の件ですが、思わぬ方向で決着しま
した。役所も近隣も”合併浄化槽”以外の浄化法は認めないということで、合併
浄化槽を業者に頼んで設置してもらいました。設置にたいしては行政から補助金
がだされ(設置料約100万円。補助金約46万円/5人槽)ました。業者に頼
んだのは設置には資格が必要だそうで、勝手に設置しては合併浄化槽として認め
てもらえない(廃水処理にたいして保健所からの許可がおりない)ということで
したのでしかたなく...。さらに近隣からは条件がつきました。近くの谷川(ら
しき場所。実際は水は流れていない谷あい)までその合併浄化槽の排出水をパイ
プでひいて流し、かつその排水パイプは山仕事の邪魔にならないように埋設する
というものです。その谷川(とおぼしきところ)までは300mほどあります。
まあ、合理的には木々のいっぱいあるところに流して木々にさらに浄化してもら
ったほうがはるかに環境汚染への影響を減らす事ができるのですが、同意を得ら
れませんでした。その排出水に対してさらに毛管浄化法を適用するということさ
えも同意してはもらえませんでした。仕方がないので本質的な解決については時
間が解決してくれるのを待つことにし、今はとりあえず同意を得られた方法で排
水処理をすることにしたというわけです。